戸松有葉の ショートショート1001作を目指す旅

ショートショートとAmazon電子書籍販売・配布の活動をしています。

ノーマル(シリーズ外)

987 日本語学校の教え

その国のある日本語学校では、言語だけではなく、日本の文化・風習も徹底して教えていた。生徒らの目的が、日本で仕事をすることだからだ。この日本語学校出身者は日本で活躍しており、学校の評判も高い。 日本には様々な国から優秀な人間が訪れている。しか…

985 黒板の神様と物怪

あらゆるものに神は宿る。いわゆる八百万の神だ。その学校のその教室に備え付けられた黒板にも、神は宿っていた。 そしてもうひとつ、あらゆるものに宿る存在があった。物怪である。黒板の物怪も、黒板が生まれた時から存在している。 神と物怪。性質に違い…

984 相合傘の片方

朝、彼が五年の自分の教室へ入ると、それはすぐ目に付いた。 黒板の右端、日付・日直の傍に、落書きがされている。 しかし、様々な観点から妙だ。瞬時に彼は思考を巡らせた。 彼が教室に入った時点で、クラスメイトは数名教室にいた。おそらくこの落書きにも…

983 黒板が消えた日

その日、世界中から黒板が消失した。 初めは、ひとつの教室で悪質な悪戯、窃盗・器物破損事件が起こったと捉えられたのだが、黒板は全教室から失われており、更には他校でも失われており、学校に限らず黒板のあった場所では同じ現象が起きていて、しかも世界…

897 天候を操る能力ッ!

日常が壊れたあの日から、少年は学校からの帰宅さえすんなりさせてもらえない。 今も人気のない路上で、敵の刺客が道を塞いでいた。 「お前、すげえ異能得たそうだが、使いこなせなきゃ意味ねえよなあ」 少年は能力に目覚めてから日が浅い。刺客のほうはそう…

ふさわしい動物名

ある時ナマケモノのもとに、一羽の鳥がやってきて尋ねた。「浮かない顔をして、どうしたんだい」「実は俺、人間に不名誉な名前を付けられて」 ナマケモノ。 「酷い! それならこっちも、人間に名前を付けてやろうじゃないか」 案は色々と出た。 うじ虫、寄生…

お客様のなかに

「お客様のなかに、お医者様はいらっしゃいませんか」 機内がざわつくなか、一人の男性が応じた。 客室乗務員は頬が緩み、しかし真剣な目で言った。「私と結婚してください」「喜んで」 婚約を済ませると早速、乗務員は次の人を探した。 「お客様のなかに、…

お茶も飲み過ぎれば死ぬ

「健康的とされるお茶だって、大量に飲めばカフェインの致死量に達して死ぬ!」 彼は力説していた。 僕はその知識を持っていたので、何の驚きもない。 でも彼が続けた言葉には、多少驚きを覚えた。「だから俺が、お茶を飲み過ぎたら死ぬことを証明してみせる…

なろうユーザー失格

※本作は、「小説家になろう」時代に、ユーザー間で通じる内輪ネタとして投稿したものです。が、作者自身が気に入っており面白いので、こちらでも掲載することにしました。本ブログで1001作を目指すSSの数にはカウントしません。 +++ 恥の多いなろう人…

703 着信音を鳴いた

※一旦ボツにしたものからサルベージしてきたものです。※「小説家になろう」時代に、はてなユーザでもある、くにさきたすくさんの二次創作フリー宣言を受けて創作したものです。 ショートショート+ ショートショート+ 【タイトル】着信音を鳴いた 【本文】 …