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戸松有葉の ショートショート1001作を目指す旅

ショートショートとAmazon電子書籍販売・配布の活動をしています。

965 最強の剣(140文字小説)

剣は消耗品だ。すぐ補充が必要になる。そこで技術班は、絶対に折れず刃こぼれもしない剣を開発して、支給した。そのような頑丈な剣は、攻撃力という面でも優秀だ。 扱う兵士らは戦場で活躍し……たが、 「そんな性質持たせられるなら防具にしてくれれば無敵だ…

956 恋が与えるのは(140文字小説)

(ああ、王子様!) 亀は、海辺で暴漢から助けてくれた浦島太郎に惚れ、恩返しに竜宮城へと案内した。 浦島は幸福に過ごし、亀も満足だったのだが、浦島と乙姫の様子で、ふと悟る。(これ、寝取られじゃん!) 浦島に帰る気はなかったのだが、亀は玉手箱を持…

955 電車に出会いを求めるのは間違っているだろうか(140文字小説)

無茶な痴漢冤罪が蔓延する中、本物の痴漢は減っていない。そんな被害女性を颯爽と助ける男……王道な出会いではないか。俺は機会に備え、電車に乗っていた。 すると早速痴漢が。「やめろ! やめないと、私がお前に痴漢に遭ったと通報する!」 痴漢に遭っている…

947 金の奴隷解放宣言(140文字小説)

あるお笑い芸人が、金の奴隷解放宣言を行なった。 「国民餓死させて核開発とか糞だせえ!」 彼は単身その独裁国家へ乗り込むと、体制を崩壊させた。難民など諸問題はあっても、英雄に違いない。 ただ一つ苦言を呈され続けたのは、彼は宣言前も後も、笑いを取…

946 真の友(140文字小説)

彼はサッカー部のエースでリア充だったが、怪我での引退を機に、周りに人がいなくなった。 たった一人の同級生を除いて。 卒業式の日、感謝の意とこれからも友でいてくれるよう伝えると、 「は? サッカー部の頃からお前に何の価値も見出してなかったから、…

944 女性が輝く時代へ(140文字小説)

二十一世紀初頭、日本はようやく本腰を入れて、女性が輝く時代を目指した。 しかし日本は資源が乏しく、輝かせるための電力が不足している。やむなく女性本人に輝き分を発電してもらうことになった。 自転車で。 自転車漕ぐのに手一杯で、仕事も子育てもでき…

942 歌舞伎蝶(140文字小説)

新宿に現れるという、歌舞伎蝶。 無害な蝶ではない。例えばその鱗粉は魅了効果を持ち、被害者は蝶という昆虫に大金を貢いでしまうという。 国も対策を練り、駆除しようと試みていたのだが……、被害者の大半は喜んでおり被害を訴えず、金使うので経済が潤うた…

異性なんて星の数ほど(140文字小説)

友人が失恋した。面倒だが慰めるために言う。「女なんて星の数ほどいるんだから」「星は多くても、全部遠いだろ! 彼女は俺の太陽だったんだ!」 酒をあおる友人。面倒ではあったが、ここは友のためだ、本腰を入れて悟らせてやろう。 肩を強く掴むように叩き…

妹と糸電話(140文字小説)

小五の妹が自宅で糸電話を作っていた。紙コップとタコ糸のシンプルなもの。 しかし友達は来ていないようだが……、まさか俺が相手させられるのか? 恥ずかしいわ、無理言うな。「あ、お兄ちゃん、ちょうどよかった。これ糸電話なんだけど、片方、アメリカまで…