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戸松有葉の ショートショート1001作を目指す旅

ショートショートとAmazon電子書籍販売・配布の活動をしています。

Twitter(ツイッター)140文字小説

975 稼ぎの目標(140文字小説)

その男は、副業とも言えない小遣い稼ぎをしていたのだが、モチベーションが上がらない。儲けの目標を定めるべきだと悟る。 「飲み代賄えるかを目標にするか。そうすれば飲み代も抑えられるぞ」 しかしこれでは、 「稼げてないじゃないか。ううむ、ならばアル…

974 あずき棒は砕けない(140文字小説)

(この暑さだ。いくら俺が疑われても、肝心の凶器が不明で、もう消えて発見もされないのだから、白を切り通してみせる) 犯人の腹の内を他所に、鑑識は淡々と告げていた。 「被害者の後頭部から、被害者の血と混ざったあずきが見付かりました。あずき棒の硬…

973 血の止め方は(140文字小説)

事故で運転手の男性が出血をした。無事だった助手席の女性は血を止めようと必死だ。 「確か止血は、心臓に近いところを縛って」 だが止まらない。ここは冷静になるべきだ。そもそも何故患部より心臓に近いところを処置しようとするのか。 「そうか、元を断て…

971 妹と音楽(140文字小説)

小五の妹が、リコーダーのテストがあるからと家で練習しているのだが。 「はあ、こんなの全然音楽じゃない」 「お前下手だからな」 「違う! ほら、雷って光ってから遅れて音鳴るでしょ。音が楽してるから。こんなに必死に音出してたら音楽じゃないって!」 …

965 最強の剣(140文字小説)

剣は消耗品だ。すぐ補充が必要になる。そこで技術班は、絶対に折れず刃こぼれもしない剣を開発して、支給した。そのような頑丈な剣は、攻撃力という面でも優秀だ。 扱う兵士らは戦場で活躍し……たが、 「そんな性質持たせられるなら防具にしてくれれば無敵だ…

異性なんて星の数ほど(140文字小説)

友人が失恋した。面倒だが慰めるために言う。「女なんて星の数ほどいるんだから」「星は多くても、全部遠いだろ! 彼女は俺の太陽だったんだ!」 酒をあおる友人。面倒ではあったが、ここは友のためだ、本腰を入れて悟らせてやろう。 肩を強く掴むように叩き…

妹と糸電話(140文字小説)

小五の妹が自宅で糸電話を作っていた。紙コップとタコ糸のシンプルなもの。 しかし友達は来ていないようだが……、まさか俺が相手させられるのか? 恥ずかしいわ、無理言うな。「あ、お兄ちゃん、ちょうどよかった。これ糸電話なんだけど、片方、アメリカまで…